健康とは(1)
健康とは、
単純にいえば「心身ともに、良好な状態である。」といえます。
そのために栄養、運動、睡眠、休息など自身で心がけるわけですが、事故に巻き込まれたり、思わぬ怪我をしたりする。病気だって「なんで私が、、、」と思うほどどんなに気をつけてもなっちゃうのです。「人生何があるかわからない」ではありませんが、誰も病気や怪我になりたくてなるわけではないのです。それでも、「健康とは体と心の良好な状態」という認識はすでに当たり前のようになっているかと思います。
WHO(世界保健機構)ではさらに社会的福祉の状態を加えています。人が生きてゆくには、社会に対応せざるを得ません。家から一歩も出ずに生活しているとしても、社会との関わりは発生します。
WHO(世界保健機関)WHO憲章前文より:HEALTH IS A STATE OF COMPLETE PHYSICAL, MENTAL AND SOCIAL WELL-BEING AND NOT MERELY THE ABSENCE OF DISEASE OR INFIRMITY. 健康とは、完全な肉体的、精神的及び社会的福祉の状態であり、單に疾病又は病弱の存在しないことではない。
電気、水道、ガスなどの使用、食料の入手などどうしても衣食住において何かしら社会との関わりが起こります。すくなくとも必要な衣食住を確保する経済的な関係があり、それに携わる人との関わりも発生します。生きることは家族、友人、近隣、学校や仕事、サークル活動的な亊など様々な人と関わり、影響し合ってゆくことでもあります。さらに今やインターネットでの情報のやりとりも社会との関わりになるでしょう。
社会との関わりは、経済的な亊、物理的な亊、情報、心、考え方、などにおいて、お互いが影響しあっています。それがスムースに行われ、それが世のため、人のため、社会の良い方向にむかっている状態を健康の要因の一つ、「社会的福祉の状態」としてWHOは提唱しています。
「社会的福祉の状態」は個人にとってはやりがい、生きがい、安心感など精神的な健康の助けにもなるでしょうし経済的な支えになったりもします。しかし、社会との関係の前に社会の状態自体が個人にとって大きな影響を与えます。
身近な社会、例えば家族、仕事、近隣とのつながりだけでなく、より広い社会、例えば国家、さらに世界にまで今は影響しあって、それは個人の生活、健康に影響を与えますし、地球環境も同様です。
例えば自然環境においては地球の温暖化、異常気象による災害で作物、インフラ、家屋への被害が起きます。医療体制や年金、健康保険、介護、育児など社会福祉体制ほか社会の出来事や仕組みは、直接我々の生活、健康に関わることが多いです。それらをつかさどる政治の世界も私たちの健康と無関係ではありません。
家族、友人、仕事、地域など、身近な社会的関係から世界の情勢、環境にいたるまで、私たちの生活、健康、経済ほか様々な面で関わっているのが現実です。
個人的な心身の健康の大切さは、すでに理解されているといって良いでしょう。
しかし経済、環境問題や異常気象、飢餓、飢饉、戦争その他様々な社会問題や、政治や社会の状態が、私たち一人一人の健康にも影響をもっているという認識はまだ十分ではないように感じます。
それはたとえ直接影響している事であっても、影響の少ないことだったり、遠い地域、遠い未来、つまり自分にはまだ関係の少ないことと思っているからです。けれども、近年は社会状態の重要性が加速度的に高まってきていると感じます。
温暖化問題や異常気象など、ここ最近は災害となって大きな被害が多発するようになりました。家屋の被害、道路や電気ガス水道などのインフラの破壊、農作物や漁業被害など、大きな経済的被害が発生しています。災害による直接的な被害だけでなく、一般の消費者にも価格や各種料金の上昇として影響は大きくなってきています。
地球のどこかでは戦争が今もあります。今、ロシアがウクライナに侵攻しています。遠い東欧の出来事です。しかし、すでに食料、資源エネルギー価格の上昇が、日本でもあり、多くの多くの品目の物価上昇を引き起こしました。もはや、他国の問題は、日本にとって、さらに私たちにとって、関係のないことではなくなっています。
さらに、ロシアの侵略も、これが成功してしまえば、ほかの国も同じことをしてよいという前例になりかねません。中国は台湾に軍事侵攻するかもしれません。そのとき近隣の日本はどうする?どうなる?難民問題、領土問題から政治的、経済的問題の悪化へとつながり、私たち自身に及ぶ影響はどんどん大きくなってゆきます。原油、ガソリン、などの燃料価格、食料品価格などの上昇や金利は家計に直接影響してくるし、更に企業では株価、為替相場、人件費上昇が業績に大きな影響を与えます。その原因は国際的な経済や社会情勢が大きな比重を占めており、そうした不安が私たちの経済的影響につながるとともに、それが私たちの精神的な不安にもつながります。そうした精神的な不安は身体にも影響していくわけで、
単に自分の身心だけをコントロールさえしていれば健康であるとは言い切れないわけですが、その社会を健全にすることはそう簡単にできるわけではありません。政治、経済、自然環境、社会や科学技術の進化ほか様々な面での変化が、相互に影響しており、単に一つを変えられても、他も変わらなければ大きな効果にならないことばかりだからです。
全体全体が変わるには時間も努力もかかるでしょう。WHOが健康の定義に社会的状態を加えて提示したのは70年も前です。今改めて考えればWHOが健康の定義に社会的状態を加えているのも当然と言えると思うのですが、社会的状態と健康との関わりの重要性は認識少しずつ認識されてき印象です印象です。
世界情勢や地球規模の問題は、家族、地域、仕事、それぞれでの人間関係など身近な社会にも影響を及ぼすし、個人の健康、生活にも影響を与えるわけですが、そんな社会的状態は、悪いことばかりが健康に影響するだけではありません。
社会的な良い状態も世界に、他国の人に、我が国、そして私たちに、良い影響を及ぼすということもあるわけです。逆に個人の健康が社会に良い影響を与えてもゆきます。
ただ、その「健康とは何なのか」を、改めて考えて見直す必要を感じます。
健康情報 健康の定義 スピリチュアルという言葉
リンク→健康とは((2)
(人と人、国と国、違った宗教観、哲学であっても相互理解ができることが健康な世界に必要)