●いつまでも良くならない、腰の痛み、脚の痛みやしびれで辛い、
●病院、整骨院、他の施術院の治療を長く続けているけど良くならない、
●注射、痛み止め、ブロック注射で一時的にはよくなるけどまた痛み出す。
病院での治療に効果のない理由は、レントゲンやMRIなどの検査では椎間板ヘルニアやすべり症、脊柱管狭窄を確認できてもそれが原因のすべてではないということです。
病院の治療として一時的には痛み止めや湿布などが症状を改善する場合もあります。治療が一時的に痛みをなくす対処療法であっても、それで再発しなければいいのですが、原因が解消したわけではありません。また再発し、それが多くの方を苦しめています。
痛むところなどの部分的な筋肉等の異常を解除すれば原因がすべて解消ということではないのです。その奥に更なる問題があります。
それがよく耳にされていることと思いますが姿勢・骨盤のゆがみ・身体のゆがみ・筋肉のバランス・身体のバランスということです。いくつも挙げましたがどれも同じことです。
特定の筋肉の疲労や硬化あるいは弱化といったその筋肉の異常は、他の筋肉に影響を与えます。
筋肉バランスを崩し、関節のねじれなどから骨盤や体のゆがみ、姿勢の悪化といった他の部分や身体全体に影響を与えます(姿勢のくずれ・骨盤・背骨のゆがみ・関節のねじれ)。
初めはある特定の筋肉等の異常であっても、他の部分、さらには身体全体にその影響を及ぼしていれば、これらの他の部分や身体全体のゆがみが症状を再発させたり、他の部分の新たな問題・不調を起こす、となってゆくわけです。
つまり、痛むところの部分だけでなく、他の部分や全体の状態を整えなければいけません。
一部の筋肉等の問題が他の部分に連鎖して影響するのは、筋膜で筋肉や骨や内臓や脂肪などが覆われており、引っ張られたたり捻れたりするからです。
筋膜はそれぞれの筋肉一つ一つを覆い、筋肉同士を分離しつつもゆるく連結させてもいます。
また筋肉だけで無く骨や内臓や脂肪、血管、神経なども包むように、全身につながるように連結します。体の外壁といえばそれは皮膚ですが筋膜はその皮膚の下を覆う外壁の内部建材でもあり、体の内部を隔てる壁でもあり、壁でありながらも体の内部の器官や臓器や筋骨、血管などの構造物の配置を支える緩衝剤のようなものとなっています。
筋膜は全身を覆うフィットネススーツであり、かつ内部の組織とも粘着するように結合したもので、これが一部の問題が連鎖的に影響してゆく理由です。
筋膜リリースとはこのような全身を連鎖的に影響を与える筋膜の影響を考慮して体を整えるという考えを基にした身体の調整法です。自身で行う体操や手技療法があり、最近では病院の治療としてハイドロリリースと言われる生理食塩水を筋膜注射して、手技療法の筋膜リリースと同様な効果を出すことも行われます。しかし、それを影響する部位すべてに行うことはないようです。
筋膜リリースの効果は認識しても、他の関連筋肉や影響部位の問題までは医学会等ではまだ検証が不十分なのかもしれません。
現状、全身を見て、全身を整えることは手技療法や運動療法を使うしかないと言えます。そしてこういった体の仕組みを理解し、適切な施術を行える施術者が増えてゆくことが必要と思います。
具体的には猫背姿勢により、腰への負担、足首のねじれによるもの、筋肉のバランスの違いによる骨盤の傾きなどが腰の痛みとなったり、筋肉の柔軟性、運動不足による血行不足、内臓不調ほか様々な問題から腰痛を起こします。
例えば足首の硬さやねじれから、または足の指から問題がある場合もあります。
その場合足指なら足、すね、ふくらはぎなどの筋肉のバランスの崩れ、硬さや柔軟性、骨格のゆがみなどが問題にまず挙げられます。
しかし、その影響が太ももや骨盤の問題につながり、腰の痛みとなって現れると問題が連鎖してゆきます。
また、猫背により腰が丸まっていたり、猫背を正そうと腰を反らせたりして腰に負担がかかって腰痛となったり、、その猫背の原因が首であったりとそもそもの原因自体が腰ではなく腰より上の首肩や、腰より下の足であったりと言う場合、腰に痛み止めをして治すのはあまりにも短絡的な治療です。
しかし、病院では、腰自体の問題を診ることとなります。レントゲンやMRIでヘルニアや狭窄症を疑いそれがあれば椎間板ヘルニアとか脊柱管狭窄症と診断し、ブロック注射という痛み止めの治療となります。足とか首肩などの治療をすることはありません。それは、原因が腰でなく、他の足や首の筋肉等のゆがみゆがみと認識していても、その問題をとる治療が不得意だからです。
また、身体の不調は精神的な負担も加わることとなり、それが自律神経へ影響して不調を長期化していると感じる方が、経験上ですが多くおられます。腰痛だけでなく不眠や肩首のこり、他の部位の筋肉痛、食欲や胃腸障害、疲労感、精神的不安感ほかいわゆる不定愁訴の症状を併発していることがあります。慢性腰痛に限らず他の症状でも自律神経失調症を多少なりとも併発していると感じます。(→自律神経失調症のページへ)
痛むのは腰であっても、たとえヘルニアや狭窄症であっても、原因である他の問題を無視して置けば、いつまでも、腰自体を治しても、治らない、再発する、となってしまうのは当然です。
様々な原因から起こりえる腰痛に対し、痛む腰自体はもちろんですが、心と身体の様々な面から、全体から観て、それぞれ問題となっている原因を整えることを、いっぽ自然整体院は行ないます。安全で安心して受けられる心地よい施術ですのでまずはお気軽にお電話ください。
特定の症状、状態はすぐに病院で検査を受けてください
椎間板ヘルニアや脊柱管狭症症は背骨の通る通る神経を圧迫し、痛みやしびれを起こしますが、仙骨部の神経が障害されている場合、尿や便を排泄するための神経も圧迫してしまうことがあります。尿や便の排泄がうまくいかないという急速に排泄機能に異常がでてしまった場合は緊急手術をしなければならないときがあります。椎間板ヘルニアの中でもかなり重篤な状態です。また、痛みやしびれだけでなく、「神経が圧迫されて、機能がなくなってしまう」という神経根の脱落症状、足がすでに動かなくなってしまっていたり、足関節の背屈ができないなどの運動麻痺を伴っている場合、そのほか脚、足の痛み・痺れ・脈が無くなる・紫色への変色・感覚が失われる場合、急性下肢動脈閉塞症が疑われます。万が一このような症状が現れた際にはすぐに病院を受診をする必要があります。
そのほか発熱や悪寒、意識障害、麻痺、下痢や嘔吐、咳、また出血などの症状がある場合は病院での診察を受けてください。
参考
慢性腰痛症とは、腰の痛みが3か月以上続いている状態を指します。腰痛は発症からの期間に応じて、急性腰痛症(発症後1か月以内)、慢性腰痛症(3か月以上)に分けられます。厚生労働省の2022年国民生活基礎調査によると、日本人の自覚症状のうち、腰痛は男女ともに1位です。
慢性腰痛症の原因には骨や関節などの病気が関わっていることもありますが、検査をしてもはっきりとした異常が見つからないことも少なくありません。
慢性腰痛症の原因となる主な病気に、腰部椎間板ヘルニア、椎間関節症、変形性脊椎症、腰部狭窄症、骨粗しょう症などがあります。まれに内臓疾患や腫瘍によって慢性腰痛症を発症する場合もあります。検査で上記のようなヘルニアや狭窄症などと原因が特定できる腰痛を特異的腰痛といいその割合は全体の15%です。一方で、検査を行っても原因が特定できない腰痛を非特異的腰痛といい、慢性腰痛症では85%となります。1992年。アメリカの米国医師会雑誌(The Journal of the American Medical Association:略称JAMA)が行なった調査ではこの85%の非特異性腰痛は病院では改善が難しいとされています。この不特異性腰痛の原因は骨盤のゆがみ、姿勢、筋肉のコリや硬さやバランスの崩れ、筋肉の弱化、血行、疲労、、と上げることができます。何が正しいというよりも、これらはすべて該当すると言えます。
筋肉や靱帯が体、骨格を支えていますが一部の筋肉の使いすぎや、使わなすぎで骨格を支えるバランスが崩れ骨盤のゆがみや姿勢の悪化、該当筋肉のコリあるいは弱化、そして結果として血行不良となります。家事や仕事などで前かがみになって腰に負担がかかる姿勢をとり続けていたり、痛みやその不安から体を動かさず不自然な姿勢になっていたり、神経が過敏になっていることなどが考えられます。また、ストレスや抑うつなどの心理的要因が腰痛の慢性化を招くこともあります。