療術の世界に踏み込んで早や20年をこえてしまいました。
リフレクソロジーという足裏マッサージから始まり、レイキ、各種整体と施術内容や理論が加わり、そのたびに効果も向上するも、まだまだ研究、改善の終わりは見えても来ません。
身体のことだけでも、筋肉、骨格、神経ほか内臓や脳を含めた解剖学的な知識、運動学、生理学、栄養ほか知識として学ぶものは多く、さらに心、精神さらにはスピリチュアル(魂)も研究の対象となります。知識の習得も膨大ですが、それをどう活用するかも重要でありまた、臨床での手技の選択や加減なども相手の状態や変化に合わせて調整しながら行なうので、一つとして同じ施術の繰り返しではない。
同じ症状でも、同じ人でも、その都度新たな気持ちで臨まなければならないと感じます。
これまでに学んでいる整体の技法、理論も多様ですが、その根底、中心になる理論は共通したものがあります。単純に言えば、表裏とか陰陽のあるいは力や柔軟性といったバランス、流れなどがポイントとなります。これらが相互に関わりながら身体を維持しており、その乱れが痛みなどの不調として現れるということです。
その乱れの原因は自身の身体の使い方や癖、習慣、意識、周囲の環境や人間関係、仕事や作業による影響など様々なものがあげられます。
整体などの療法を受けるのは、病院等での治療では不十分なもの、不十分な面があるからです。
その不十分なことというのは、身体を先に挙げたポイントを全体として観ること、手による手法がないということです。(リハビリなどで手技を行なうものもあります)
手による施術の何が効果があるのか?当たり前ですが、強さや部位に注意して、もんだり押したりすることで直接筋肉をゆるめたり、血行を促すことになります。病院の薬や手術では出来ない効果です。
それはマッサージチェアや電気機器などでもいいと思われるかもしれませんが、機械の場合は細かな部位、深部ができない、必要不要の区別無く行なうなどの点と、物理的刺激以外の効果がないという点があります。
施術は「相手の身体の声を聞く」とよくたとえます。それは相手に、施術の感触を、言葉で聞くとということもありますが、そのほかに直接身体と、コミュニケーションすることも含まれます。施術の刺激で、どう身体は反応するのかを感じることが相手の身体とのコミュニケーションです。
相手の体が柔らかくゆるんだり、暖かくなったり、動きやすくなったり、堅くなったり、骨格が動いたりなどの変化を感じるということです。
それは私自身の心や思考の中でも、わたしの体は、相手の身体の変化をどう感じたかを、自分の感触、感覚と対話しながら施術しているので、私は自分自身の感触ともコミュニケーションをします。
そして、相手も施術がどんな感触か?痛いとか、心地よいとか、暖かくなったとかなどを感じます。
それは相手の心や思考も、自身の体とコミュニケーションしているということです。
施術者と相手が一緒になって、互いに相手の身心とコミュニケーションしながら、身体を良い方向に導いてゆくのが施術です。
つまり、施術者とのコミュニケーションが整体施術にあるわけで、手技だけでなく言葉や互いの表情などからもコミュニケーションがあります。(むろん、それが心地よい関係を前提としてですが。)
手技自体は身体の疲れている、固まっている、流れの悪いところを探り、改善する。手技だけでなく運動療法で弱いところを鍛えるなどで、筋肉や骨格のバランスを整え、血行や神経や感覚の流れをスムースにします。手技で行なっていることは単純なことです。但し、
不調はどこが、どうなっていることで起きているのか?
その原因は何か?
どうすれば不調をなくせるか?
そういった情報を伝え、理解し、実行し、変化を確認し、
改めて対策(施術、運動療法)の見直しを提案し、理解、実行、変化の確認、、、
これを繰り返して、目指すゴールに近づいてゆく。
この施術の流れには、施術を行なうことだけでなく、相手とのコミュニケーションから絶えず繊細に調整しながら行なうことが大切なんです。